= JA滋賀蒲生町 食育シリーズ =
■2009/5/29 - 子どもにふさわしい食育モデルを
食育・料理研究家 坂本廣子さん JA広報通信2009.5月号より

さまざまなものを「食育」と一括されると、どうしても違和感があります。
どれを食育とするか線引きするのは、意外と簡単です。子どもにとって理解できるものか、そして子どもにとって良いものかを基準にすればいいと思います。
 先日、テレビで放送されていた、親子クッキングショーを例にしてみましょう。まず、ひな壇に並んだ親子が拍手しています。そしてちまたで料理ができるといわれているタレントが登場して番組がスタートしました。
 しかし肝心の料理ですが、塩、砂糖、酢、コショウなど、おなじみの調味料が出てこないのには驚きました。使われているのは、だしのもと、顆粒調味料、だし入りしょうゆ、めんつゆなど。これらで味付けしてしまうのです。顆粒調味料に至っては、中華風と洋風の2種類が入ります。
 このような調味料を使わなくても、塩や砂糖、酢を使えばもっと簡単に作れるのに・・・・と思わず画面につぶやいてしまいました。
 さぁ、スタジオの子どもたちも料理に参加します。しかしここでも首をかしげることが。子どもたちの料理は、型に詰められたご飯をひっくり返して出す、または肉の端っこを持っただけなのです。これでは、何が体験できたというのでしょう。それでも参加なので、みんなで拍手!というエンディングでした。なんとむなしい食育モデルケースなんだろうと思いました。
 いつも「子どもだからこそ本物を」と願い続けています。たった1回の出会いであっても、子どもにちゃんと手本を見せて、真っ正面に向かい合いたいものです。そしてモデルケースは、きちんとしたモデルでこそ、本物の働きを見せるでしょう。もっと子どもに対して真剣に接してほしいとしみじみ感じました。

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